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フルスイングしない対策(暫定) ~ nabeさんのDHPAをいじってみる

nabeさんD級ヘッドホンアンプをいじりだしたら、面白くなってこればっかりやってます。といっても、LTSpiceでのシミュレーションですが…

nabeさんが、シミュレーションでフルスイングしないtweetをしていたので、きっとHPAの改造の話だろうと思い気になって試してみました。

 

誤差積分形の回路は、私のところでは、ちゃんと動くのにな~(LTSpiceシミュレーション)と、思っていたのですが、今まで電源電圧±1.5v,入力±0.5vくらいしか与えてなかったのを、入力±1.0v位にすると確かにフルスイングしない…

電源電圧を上げれば、当然解決するだろうが、ちょっと趣旨に反するので、更に改造。

clip_image001

Fig3-1

Fig2-2の回路でも同じことなのですが、要は一度コンパレータで受けてやる、と。ただし、オペアンプがもう一つ余計に必要になるので、暫定。

1KHzサイン波(±1v)入力でのFFTの結果は、以下の通り。

clip_image002

Fig3-2

緑がnabeさんのオリジナル回路(LT1807+LT1807)のシミュレーションで、赤がFig3-1。トグル周波数は下がっていますが、高調波、可聴域でのノイズフロアは下がりそうです。

トグル周波数が低下しているのも、暫定たる所以。

う~む、どうするかな~… それにつけても、nabeさんのオリジナル回路が、シンプル&高性能なのには、改めて脱帽。

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NabeさんのDHPAをいじってみる

901のイコライザも大体設計が終わって、どうせならメインアンプもDAMPつくるか、と思っていたところなのですが、NabeさんのところのDAMPキットでも手に入れようかなと、見に行ったら、ちょっとおもしろいD級ヘッドホンアンプが載ってました。この回路はなかなかおもしろいので、ヤボを承知でちょっと解析してみました。

 現代的なD級アンプなのですが、そもそもD級アンプって直感的には動作することは理解できるのだけれど、音質どうこうは結構難しい気がします。最初は、CR回路が「なんちゃって積分回路」なΔΣの変形なのかと思って、いじってみたのですが、純粋な積分回路にすると動作しません  orz

  気を取り直して、D級動作のための発振部分について考えてみます。発信するかどうかは、(反転入力にフィードバックしているので)位相が180度遅れた時点で、増幅度が1以上あれば発信します。いわゆる開ループゲインの解析をしなければならないのですが、そもそも、「オペアンプを含む開ループ解析」ってどうやるんだっけ?

ググレカスで、ちゃんと回答がありました。

<http://www.geocities.jp/cxb00463/audio/AMP/spice/spice08.html

 

めんどくさいので、まあ、CRフィルタの定数から言って、2MHzあたりの減衰比は-29dB(1/28)になりますから、GB積が2×28=54MHz位あれば発振すると思います。Nabeさんの書かれているように、回路の趣旨から言って高速のオペアンプを使うべきですが、LTSpiceでのシミュレーションでは、LT1800(GB60MHz)でも、周波数はともかく発信はします。さすがに、741とかは無理でしょう。

 

で、回路としては、発振してしまっているのですが、それは置いておいて、可聴周波数域で考えてみます。ちょっと強引ですが、極端な場合として、DCでの動作を考えて、オペアンプの入力インピーダンスが十分に高いと考えれば、Cは無視できて、Rもショートしているのと同等で、回路としてはボルテージフォロワになり、ゲイン1の増幅回路ということになります。ただし、実際には数MHzで発信しているので、実際に可聴域の信号として取り出すには、後段のLCRのフィルタが必要ってことですね。例えて言えば、ヤジロベーがグラグラ動いているけど、全体としては入力電圧に合った形で傾いている、ということですね。スゲ~大雑把ですが、これが動作原理ということになります。

 

 そんなことをつらつら考えていて思いついたのですが、オリジナルの回路で、入力が0の場合を考えると、オペアンプの+入力はGNDに落ちていることになります。従って、下図のように入力を加える場所を変えてやると直流的には反転増幅回路になります。(注、サージアブソーバとかいろいろ省略しています)

 

20140915Fig1-1

Fig.1-1

 

 発振がちゃんと維持できるならばこれでも動作するはず。帰還回路の減衰比が変わりますので、GB積の要求はもう少し高くなります。で、LTSpiceでシミュレーションすると、ちゃんと反転増幅回路として動作するようですねー。

 

初段のオペアンプのー入力は、仮想接地を考えれば、ほぼ0Vになっているはずですから、この回路では必ずしもレール・トゥ・レール入力である必要はなくなります。

さらに、2つのオペアンプは、+入力は接地しているので、CMOSロジックICが使えんじゃね?と思えてきました。CMOSロジックをLTSpiceで使う方法は、以下のページあたりを参考にして、でっち上げてみます。

http://www.koka-in.org/~kensyu/handicraft/diary/20050609.html

 

 

20140915Fig1-2

Fig.1-2

 

これでも、シミュレーション上はちゃんと動作するようです!。R23/C21は、そのままだと発振周波数が高すぎて、シミュレーションに非常に時間がかかるのと、D級アンプは一般に発振周波数が高いほうが特性的に有利になるので、ある程度フェアに比較をするためにディレイ回路です。R1は出力のDCオフセットが大きすぎるので、修正するためです。

 1kKzの正弦波入力の時のLTSpiceFFT解析の結果を以下に示します。

 

20140915Fig1-3

Fig.1-3

 

緑のout1Nabeさんのオリジナルの回路(OpAmpLT1807+LT1807)で、赤がCMOSロジックICの回路です。2次の高調波が少し多いのと、7次以上の高調波が大きめですが、十分実用に耐えそうな気がします。2次の高調波は、聴感上はあまり気にならないはずですし…

 

さて、ここからは本当に蛇足です。 回路Fig.1-1の回路は、実は教科書的なΔΣアンプの積分器を「CRのみによるなんちゃって積分器」にしたものと同じになります。ちゃんとした積分回路にするには、コンデンサの接地点を一段目のオペアンプ出力に変更するだけです。回路にしてみます。

 

20140915Fig2-1

Fig.2-1

 

この場合、2段目のオペアンプの役割は単なるバッファではなく、量子化器になりますので、省略はできません。回路はNabeさんの回路に似てますが、発振の原理も異なります。発振周波数は、主に積分回路、量子化回路のディレイに依存します。

R1は出力のDCオフセットキャンセル用です。シミュレーションではちゃんと動作しますね。

更に、ローパスフィルターの後ろからも負帰還をかけてみたりして…発振の原理が異なるので、こんなこともできます。

 

20140915Fig2-2

Fig.2-2

 

本当は、可聴域とそれ以上で分けて負帰還をかける方がいいのかもしれませんが、とりあえずテキトー。

調子に乗って、積分回路に普通のCMOSロジックICにしてみましたが、さすがにうまくいかないみたいです。HCU04とかならシミュレーションではちゃんと動作するようですが、わたしの中ではあれは「ロジックIC」じゃないし…

2段目のオペアンプは、コンパレータとして動作しているのでCMOSロジックにしても問題ありません。

Fig1-3と同様にFFT解析をしてみます。

 

20140915Fig2-3

Fig.2-3

 

緑が、Nabeさんのオリジナル回路、青がFig2-1の回路、赤がFig2-2の回路です。

高調波歪は、かなり減りますね。作ってみる価値はあるかもしれません。

 

元々の、Nabeさんの回路の「面白さ」は理解しているつもりですが、こんなことちょっとして遊んでみました。Bose901のイコライザのリビルドが済んだら、作ってみようかな。

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まとめ

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