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簡易型ATXファンレス電源(8)

最後に、考えられる改良点に関して。
今の回路で、無駄に電気を喰っている(=発熱)のは、なんといってもショットキバリアダイオード(SBD)のD5,とD8である。今回使ったパワーSBDは、Vfが特に小さいタイプではない(0.6V位)ので、探せば0.4V位のものは見つかるのではないかと思う。だが、0.6V→0.4Vになっても消費電力自体は2/3になる程度(概算では3.3Vで5Aくらい取り出すとすれば、1.5W位)で、ぎりぎり放熱器がいらなくなる程度だ。仮に、Pentium用の普通のマザーボードを使おうとすれば、やっぱり放熱器は必要だろう。
パワーMOS FETの方は全く平気なので、これが使えれば、発熱を抑えて効率をあげることができるだろう。 パワーMOS FETは構造上ソースからドレインに流れる方向、つまりソースとアノード、ドレインとカソードを接続した形で、ダイオードが並列に接続されている。寄生ダイオードとか、ボディダイオードとか呼ばれるが、普通は回路図にはかかれていない。
普通はこのダイオードがあるため、電流はドレインからソース方向に流したり、止めたりする形で、MOS FETは使用される。反対向きでは、寄生ダイオードを通じて流れっぱなしになってしまうからだ。しかし、FETは本質的には、ソースとドレイン間の抵抗が変化する素子なので、ソースからドレイン方向に電流を流すこともできる。
こう考えれば、図1のような形で、高速のコンパレータで制御してやればダイオードとして利用することができる。
実際、net上を調べると、詳細な実験をした方のページが見つかった。電灯線の50/60ヘルツの整流では十分有効なようだ。
専用の制御用ICもある。インターナショナル・レクティファイアIR1167BPbFとか。

もっと、根本的なことを考えると、スイッチング電源は、図2のSWを高速に切り替えることで、上に接続しているときは、赤の経路、下にしたときは青の経路で電流がながれる回路である。図2のような切り替えSWは、半導体では作りにくいので、図3のように2つのSWに分けて回路をつくる。ここで気をつけなければならないのは、上下のSWを同時にONすると、電源はショートすることになってしまう(このような電流のことを貫通電流と呼ぶ)。そこで、下側のSWはONになるときは、青矢印の方向に電流が流れることに注目すれば、ダイオードでよいことになり、貫通電流が発生しないわけである。これが、今まで見てきたスイッチング電源の回路である。
ところが、もともとの図2を見れば、図3の回路であっても上下のSWをタイミングよく、交互にON/OFFできれば、同じことが出来るのは明らかだ。
そこで、そのような制御回路をつくり(出来たと仮定する)、SWをMOS FETにすると図4のようになる。

このようなスイッチング電源を「同期整流型」とよび、ノートPCなど、超高効率を要求する電源で用いられている。
制御回路は、上下のMOS FETで反転した電圧でよいような気がするが、上側(ハイサイド)のMOS FETは、ソース電圧が変化するので、(今回の電源回路のように)若干工夫が必要である。また、MOS FETは上で書いたように結構スピードが遅い上にOFF→ONとON→OFFで切り替え時間が異なることが多い。そこで、ただ反転するのでなく、上のMOS FETをOFFにして、少し待って(デッド・タイムという)から、下のMOS-FETをONにする、下のMOS FETをOFFにして、少し待ってから上のMOS FETをONにする、といった制御が必要だ。
このための専用ICも発売されている。たとえばNSのLM2633など。

あとは、チョークコイルの大きさ。
今回の電源は、MC34063というちょっと古めのICを使ったため、スイッチング周波数が低目なので、大きなコイルが必要になったが、最近は1MHzを超えるようなものもあり、この手のものを使うことで、電流のわりに小型になるだろう。マザーボードのCPUのコア電圧用のレギュレータはこういうものが使われているようである。
ということで、今回の電源の話は、オシマイ。
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本日の御託
Viiv対応のマザーボードがIntelをはじめ何種類か出始めたようだ。完全ファンレスPC、Viiv対応、Preslerコア爆熱編開始、といきたいところだが、こんなニュースもあるので、もう少し待ちか?
とりあえず、安物のセレロンで、PCの準備だけしておく、という考えもあるのだが、そうこうしているうち、Conroeが出てくる。Conroeは、チップセットも対応のもの(謎の965シリーズ)が必要になるようなので、正直どうすっかな...

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