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状態変数型VCOを設計してみる(2) - シンセやろうぜ

で、状態変数型VCOを作りましょうという話なのだが、「電流積分・リセット型」と状態変数型VCOのpro/consを整理してみる。
■電流積分・リセット型
長所
 回路が単純
コンデンサが一つで済む
 鋸歯状波(または三角波)がベースとなる(アナログシンセで必要な高調波)
 アナログシンセでの実績多
短所
 低歪率のサイン波が作りにくい
 コサイン波が作りにくい(2相にしにくい)
■状態変数型VCO
長所
 比較的低歪率のサイン、コサイン波が作れる
短所
 回路が比較的複雑。特性のそろった積分器が2つ必要。したがってコンデンサも2つ必要
 鋸歯状波、三角波が作りにくい。したがってPWMも苦手

状態変数型VCOはまるでいいことなしなのだが、サイン波はとくにLFOとして使う場合は重要な気がする。回路の複雑さも、三角波やPWMとかを作るとすると相対的な差は少なくなる。2つの積分器は、2つのコンデンサのバラツキの問題があると思ったのだが、(電圧制御増幅器を除けば)組み合わせて使われる抵抗の調整でコンデンサのバラツキを吸収できることが分かった。
鋸歯状波はちょっと工夫してやれば作れることが分かった。この方法を思いついたのが、そもそも状態変数型VCOを設計してみようと思った次第である。
三角波は、鋸歯状波を全波整流する方法もあるのだが、本質的にスパイクが発生する問題がある。この問題も何とかなりそうな目星がついた。
目的は、楽器であって、オーディオではないので、波形がきれいかどうかは本質的ではなかったりするのだが、アタマの体操だ。

状態変数型VCOに、VCF用のIC V3320
を使います。ひねくれてますね。なお、V3320は(フィルタとして)動作保証しているのは12Oct.また、温度補償がありませんので外部で行わなくてはなりません。この辺りは後で再度検討します。
回路図は、以下のようになります。
状態変数型VCO sin/cosのみ

第一回の固定周波数状態変数発振器の、積分器を電圧制御増幅器を使用して作ります。点線で囲った部分がそれぞれ積分器になります。二つのコンデンサC1,C2のバラツキはR1またはR2で調整できるので、実際の回路ではどちらかを半固定抵抗にすればいいでしょう。
ところで、この回路は思ったほど歪率がよくありませんでした。3次高調波が-40dB、つまり1%くらい出ます。V3320の部分は理想的なビヘイビア・モデルでのシミュレーションなのでもっといい値でないと困ります。振幅制御回路に問題があるのは明らかですが、とりあえずあと回しにします。


本日のおまけ。
おまけ SimpleVCOv3320_zip.txt

SimpleVCOv3320_zip.txt
ファイルをダウンロードしたら、ファイル名の末尾「_zip.txt」を「.zip」に変更してください。あとは、普通にzipファイルとして解凍してください。

SimpleVCOv3320.asc                           V3320を使った、状態変数型VCO トップ(LT-Spice用)
                                                              以下は、V3320のビヘイビアモデル。
AntiLog.asc
AntiLog.asy
gm.asc
gm.asy
v3320buf.asc
v3320buf.asy 



テーマ:電子工作 - ジャンル:趣味・実用

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